本学会の目的

環境社会学会の目的は、 「環境社会学の研究に携わる者による研究成果の発表と相互交流を通して、環境に関わる社会科学の発展および環境問題の解決に貢献すること」(会則第2条) です。

設立の経緯と活動成果

1.前身としての「環境社会学研究会」の設立

1988および89年秋と2年間続いて日本社会学会で環境問題のテーマ・セッションが開催され、多数の参加者によって、熱心な討論が繰り広げられました。この参加者の中から、環境問題についての社会学的取り組みをする研究組織を結成しようと言う気運が盛り上がり、1990年5月、環境社会学会の前身にあたる「環境社会学研究会」が、53名の参加者を得て発足し、法政大学多摩校舎で設立大会が開催されました。

2.「環境社会学会」への発展

環境社会学研究会の発足以来、年2回(春と秋)のセミナーを開催して会員間の研究交流を続けてきました。春季セミナーでは、研究報告のほかに、開催地周辺のフィールド・トリップを実施してきました。「環境社会学研究会」の発足から2年半後の第6回セミナー(福岡市、1992年10月)を機に、会員数の増加とセミナーの実績をふまえて、研究会を発展的に改組して、「環境社会学会」を設立しました。2013年4月現在、会員数は600名です。

3.活動の特色

本学会の活動は、「主要事業」の項に記したとおりですが、セミナーの際には、フィールド・トリップや自由討論時間としての懇親会を設け、会員の交流機会を豊富にするよう努めています。
これまでの春のセミナーのフィールド・トリップでは、東京都の武蔵野クリーンセンター、宮城県の七ヶ宿ダムおよび山形県高畠町の有機農業、東京都中央防波堤埋立処分場および行徳野鳥観察舎、滋賀県の琵琶湖および沿岸集落、秋田・青森両県の白神山地、愛媛県内子町の町並み保存運動、沖縄の基地問題、足尾銅山、長野県の産業廃棄物処分場、熊本県水俣市や新潟・阿賀野川流域等の現地を訪れました。これら「現地」では、関係者との情報交換・交流などを行って、環境問題の現実把握に努めてきました。
また、1993年7月には、「環境社会学会」のメンバーが中心になって、市民団体の協力参加を得まして実行委員会を組織し、「アジア社会と環境問題」をテーマにした国際シンポジウムを開催しました。アジア5カ国からの環境問題研究者や環境運動家を招待し、一般にも開放して多数の参加者を得ました。参加者の熱心な討論は、深刻化するアジアの環境問題と日本の責任の重大性を認識させるものでした。

4.『環境社会学研究』の創刊

さらに、1995年9月、会員の宿願でありました学会誌『環境社会学研究』(英文誌名=Journal of Environmental Sociology)が創刊されました。『環境社会学研究』は、この分野での学術的研究の発展に貢献するとともに、環境問題に関心をもっておられる様々な分野の方々との研究交流と意見交換の場となることを目指しています。本誌の創刊は世界の環境社会学者からも注目され、アメリカのダンラップ教授(Prof. Riley E. Dunlap;当時=ワシントン州立大学,現在=オクラホマ州立大学)からは「世界ではじめての環境社会学の専門誌」という言葉が寄せられました。以後、毎年1号のペースで刊行が続いています。